僕は草を食べ終えた。
そして、やわらかなコケがたくさん茂っている所まで移動し、
身をゆだねた。
とりあえず、食事をしたばかりなので、
しばらく、ここで体を休ませよう。
そして、
ハラヒシバッタの村のバッタたちにお礼を言い、
その後、故郷の草地に向け、出発しよう。
…この村のバッタたちには、本当にお世話になったよ。
数日間、滞在させてもらえた。
暗い夜も安全に過ごせて良かったよ。
もし、この村に立ち寄ることが出来なかったら…。
あの時は、堤防でアカテガニの襲撃を受けた後で疲れていたし、
もし、そんな状態の時に、また危険生物に遭遇したら…。
僕はブルブルと体を震わせた。
こ…この村に滞在することが出来て、本当に良かった…よ。
それに、薬草である、よもぎも食べることが出来た。
ラーナが見つけてくれて、シイと一緒に3匹で、
村の外に食べに行ったのだ。
本当に香りが良くて、おいしく、良い経験をさせてもらえたと思った。