船の中へ、
タッ。
下りた。
そして、
体を休ませる。
風に飛ばされてから、ずっと大変だったよ。
かなり飛び跳ね、
泳いだ。
大分、脚を動かしたのだ。
とてつもなく疲れてしまっている。
しばらく休憩だ。
そして、体が回復次第、出発する。
この船は、ロープで岸につながれている。
つたって、陸に上がるぞ。
本当は風が止むまで、動かずにいたい。
ビュゥゥゥ!
ビュゥゥゥゥゥ!
かなり強く吹き荒れているのだ。
ロープが上下左右に、大きく揺れてしまっている。
振り落とされそうに思える。
しかし、
長く休んでいると、この船の持ち主、人がやって来そうに感じる。
草地から、人が船を利用しているのを、よく見ているのだ。
日が昇らない内から、海へと船を動かしていた。
海まで連れて行かれてしまう。
僕の体は軽いから、大波が来たら、海に放り出されてしまうよ。
それは、避けたい。
頑張ってロープをつたって、岸に渡るぞ!