2匹はにっこりとうなずき、
シイが、
「一緒に行きましょう、セイさん」
と、言葉を返した。
ラーナが村の外側の方にくるっと体を向けて、
「薬草がある場所は、茂みの中で、
視界が悪く、少し危ないですが、
村の内側です。
村の外に近いため、今の暗い時間帯は、怖くて行けないですが、
明るくなれば、安全に行ける場所です。
明日の朝、
太陽が高くまで昇った時、
出発したいと思います。
その時になったら、
私とシイで、セイさんを迎えに行きますので、待っていて下さい」
僕に言った。
僕はうなずき、
「分かった。
それまでに朝食を食べ、
すぐ出発出来るよう準備するよ」
2匹に言った。
「では、明日」
「またね、セイさん」
ラーナとシイが僕に前脚を振る。
そして、
タッ。
タッ。
思い思いの方向へ飛び跳ねた。
ラーナは、枯れ葉の多い場所へ、
シイは、コケの多い場所へ着地する。
2匹はその場で身を低くし、
くつろぎ出した。