3時間ほど真上にたくさん飛び跳ねて遊んだ後の休憩中、
「昼からは何をして遊ぼう?」
レイちゃんが草をかじりながら僕とイナコちゃんに聞いた。
「鬼ごっこをして遊ぼうよ!」
足元の草をかじっていたイナコちゃんが顔を上げて答えた。
僕とレイちゃんがうなずく。
「賛成だよ!」
「周りの草も大分茂っているし、
草の上でうまく落ちないように鬼ごっこしよう!」
レイちゃんの提案にイナコちゃんが飛び跳ねて喜んだ。
「それは面白そう!
私、落ちないよう、ちゃんと草の上を跳び移っていけるかな」
僕は頭上を見上げ、周りに茂る草を眺めた。
幅が広かったり、細長かったり、
複雑にギザギザしているなど、様々な形の葉があった。
葉同士の間隔があったりなかったりした。
「いつもよりレベルの高い鬼ごっこだよ。
少しでも跳ねる力を間違えたら地面に落ちてしまう。
でも、うまく加減してちゃんと鬼ごっこが出来れば、
かなり充実感を覚える、楽しい鬼ごっこだ。
よぉし、
ずっと僕が鬼にならないように、
うまく飛び跳ね続けてやるぞ!」