険しい道だと感じて、
本当にどうしようかと途方に暮れた、その時、
「セイさん」
後ろから声がかかった。
振り返って下を見ると、こちらを見上げるシイの姿があった。
彼女のすぐ後ろにはラーナもいる。
「やあ、2匹とも」
僕は葉の上から跳んで降りて、2匹の前に着地した。
シイとラーナが僕に歩み寄る。
「体の疲れは取れましたでしょうか?」
シイが僕に聞いた。
僕は軽く飛び跳ね、うなずいた。
「大分、回復したよ。
たくさん強く飛び跳ねたから、まだ多少後ろ脚が重たいけど、
それほど気にならずに動ける感じだ。
薬草を食べることが出来たおかげで、前脚の状態も良好になっている。
明日にはきっと全快だよ」
「それは何よりです。
私もゆっくりと休んだので、ほとんど回復しているみたいです」
シイの言葉にラーナがうなずく。
「長くコケの上でくつろいだので、良いコンディションです。
これなら疲れを明日に持ち越すということはなさそうですね」